【図解】『会議設計力』はリモート時代に必須!正しい会議のやり方は2つだけ!

前回の記事では、DXプロマネ7つのコアスキルのうち「段取り力」について説明しました。本記事では2つ目のコアスキル「会議設計力」について、詳細に解説していきます。

・そもそもプロマネ力と会議力って関係があるの?
・会議設計力って、具体的に何のこと?
・具体的に、どうやって会議設計力を伸ばせばよいの?

など、プロマネにとって必要な会議設計力に焦点を絞って、具体的な鍛え方など詳細を書いていきますので、ぜひ見てもらえればと思います。
生涯で会議に費やす時間は、なんと「3万時間」と言われています…プロマネでなくビジネスパーソンとしても、この時間は有意義なものに変えていきたいですよね。

目次

プロジェクトにおける「会議」の重要性

改めて「プロジェクト」とはどういうものかを振り返ると、①期限内に、②複数の部門が関与し、③独自の成果・プロダクトを創造する活動と定義しています。

そしてこのプロジェクトを進める上で必須になるのが、社内外のメンバーとの定期・都度設定される「会議」です。
新しい取り組みを進めるDXプロジェクトは、メール・Slackなどのやり取りだけでは当然完結せず、情報共有やディスカッション、意思決定のために多くの「会議」が組まれていると思います。

そしてこの①「会議」自体を上手く回すこと、②「会議と会議の間」にTODOを進捗させることが、プロジェクトを予定通り進め、成功に導くために非常に重要になります。

画像: 筆者作成

「会議」が上手いことは、よい「プロマネ」の必須条件なのです。

会議を構成する4つのファクター

よいプロマネの必須条件である「会議」ですが、これまで体系的にやり方を教わったことはありますか?
「会議」のスキルですが、仕事で使う機会も多く、非常に重要にも関わらず、意外とちゃんと、体系的に教わったことがない人がほとんどではないかと思います。

私がこれまでご支援してきた数十社の企業でも、各社やり方はバラバラで、かつ研修などはなく、『背中を見て覚えろ』というケースがほとんどでした。

本記事ではこの「会議」スキル具体的な高め方を解説していきます。
まず最初に「会議スキル」についてもう少し深堀りしていきましょう。皆さん、「会議スキル」と言われてどんな印象を持ちますか?

会議はよくやってるけど、会議の『スキル』と言われると答えづらい…

会議スキルを分解すると、4つに区分されます。そして、その中でも最重要なのが「①準備」と「④ラップアップ」です。
ここではこの①④を併せて「会議設計力」と呼んでいきます。

画像:筆者作成


会議スキルと言うと「②資料作成」や「③ファシリテーション」をイメージする人も多いと思いますが、素晴らしい資料もファシリテーションも、会議の「準備」があって初めて活きます!そして上手くいった会議も「ラップアップ」をしっかりやらないとダメダメ会議に逆戻りします…

【ダメダメ会議の例】

  1. 参加者がアジェンダを把握せず参加してくる…
  2. 決定権限を持つ人が参加していないので、結局何も決まらず…
  3. 先週やると決まったことが、誰も終わっていないまま今週の定例を実施…

「①準備」「④ラップアップ」の2つは超重要なので、DXプロマネとして活躍するために、これを期に必ず丁寧に学びきってほしいと思います!会議を制するものはプロジェクトを制す、です!

引用: スラムダンク

「準備」が成功の8割を決める!

プロジェクトの成果に直結する「会議」のクオリティを決めるのは「準備」のフェーズです。
「準備」のクオリティが、会議の成果の8割を決めると言っても過言ではないでしょう。

ではその会議「準備」、具体的に何をやれば良いでしょうか?

大変そう…と不安に思った方もいると思いますが、ご安心ください。「準備」は超重要ですが、難易度は高くないです。
しかもプレゼンやファシリテーションのように、その場での「即興力」は求められないので、丁寧にやれば誰でもクオリティを上げることができます。

やることは本当に「1つ」だけ!ちゃんと事前に「必要なものを抜け漏れなく」揃えましょう。
何を準備するかというと、以下の4点が揃っているかを必ず確認するだけです!

  1. Purpose | 目的・ゴール
  2. Process | アジェンダ・進め方
  3. Property | 必要物
  4. People | 参加者
画像: 筆者作成

それともう一点、忘れちゃいけないのが「事前に連絡」すること!

これ、「準備」はできているけど「連絡」ができていなくて、参加者に伝わっていないことも意外とめちゃくちゃ多いです…せっかく考えて整理したのであれば、できれば1営業日前までには参加者に共有して、メンバーにも準備してから来てもらうようにしましょう。

なんだ、当たり前のことじゃん…

そうです、当たり前なんです!笑 でも過去1週間の会議をすべて思い出してみてください。
この当たり前が全然できていない会議、実際には結構あったのではないでしょうか?少なくとも「うちの会社は全部の会議で100%できてる」という会社はほとんどないのではと思います。

「当たり前」と片付けず「全員・全部の会議で」4点が準備されていたか + 事前の連絡がされていたかを、チームで必ず確認するようにしてみてください。
プロジェクトの進み方が劇的に改善されるはずです!

良い会議も「ラップアップ」次第で台無しに…

もう一点、「会議」の成果を劇的に左右する要素に会議後の「ラップアップ」があります。
ここではプロジェクト全体会議後に、社内で実施する確認会議を「ラップアップ」と定義しています。

会議を「点」だとすると、その会議と会議の点をつないで「線」にしてくれるのがラップアップで、ここがプロジェクトの進捗を決めます。

DXプロジェクトのような社外メンバーも参加する全体会議では、多くの関係者から意見が出され、決まったこと/決まらなかったことや、次までのTODOについて、各社で「理解の齟齬」が非常に生まれやすいです。そのため、社内メンバーで理解をすり合わせ、それを整理して言語化する「ラップアップ」会議が超重要なのです!

画像: 筆者作成

ポイントはシンプルで、ラップアップをプロジェクト全体会議の「当日」に設定すること、これだけです。
そして、「ラップアップ」で整理すべき点は以下の4つ。これらを議事録として、社内外のプロジェクトメンバーに必ず共有するようにしましょう。

  1. プロジェクト会議での決定事項
  2. プロジェクト会議での未決事項・残論点
  3. 次回会議までのアクション・TODO
  4. 3.のTODOの役割分担と期限

「ラップアップ」会議で整理してからTODOを各社に振り出せるため、依頼内容の齟齬が生まれにくく、当日中に振り出すことで全員の作業時間をより多く確保することができます。

良いことづくしの「ラップアップ」ですが、実は100%漏れなくできているプロジェクトは非常に少ないです。しかも、ポイントである「当日中」にできている企業となると更に少なくなってしまいます。

このラップアップを丁寧にやるだけでも、驚くほどプロジェクトはスムーズに進むはずです。百聞は一見にしかずですので、ぜひ試してみてもらえればと思います。

会議設計力を高めるために最良の1冊

本記事で詳細に「会議設計力」を解説してきましたが、更に詳細に学びたい人に厳選した最良の1冊ご紹介します。

「会議」を上手く設計して進めていくには、実は非常に幅広いスキルを駆使していく必要があります。その詳細なスキルを更に深堀りして学ぶために、ぜひ以下で読んでもらいたい非常に勉強になる1冊です!

【おすすめ本】世界で一番やさしい会議の教科書

まとめ

今回は7つのDXプロマネコアスキルの内、「会議設計力」について解説してきました。

DXプロマネに求められる会議設計力は2つで、「準備」「ラップアップ」です。
「準備」では「4つのP」を準備して、事前にメンバーに共有するという、当たり前ですが非常に重要なスキルを紹介しました。「ラップアップ」では必ず「当日中」にプロジェクト全体会議の振り返り、TODO振り出しを行う重要性を解説してきました。

「段取り力」と同様に1つひとつは当たり前に見えるスキルかもしれませんが、息を吸うようにすべてを漏れなくできるプロマネはほとんどいません。そのため、完璧にできるようになれば、DXプロマネとして大きな差別化要素になるはずです。

生涯で「3万時間」を費やすと言われる会議ですが、プロマネの力次第で良くも悪くもなるものの代表例です。ぜひ「会議設計力」を身につけて、どのプロジェクトでも当たり前に「ベストな会議」が行われる状態を作っていってください!

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